中国IT大手のテンセントとアリババが提供するサービスは中国人の日常生活の隅々にまで浸透している。チャットアプリやネットでの買い物から電子決済まで、テンセントとアリババの存在はかなり大きい。これらのサービスはすでに生活する上で欠かせないものとなっており、便利さを感じつつも両社の激しい交戦も実感できる。

例えば、デリバリーの美団は以前から「アリペイ」と「wechat pay」の両方の決済に対応しているが、近頃一部のアプリでのアリペイ対応が停止した。美団の筆頭株主がテンセントであることと、アリババが投資を撤退したことが背景にある。

この両社は得意分野での事業で地位を固めながら、他社へ出資し、様々なネットサービス分野への勢力強化に努めてきた。今回チャイトピ!は両社の投資(買収)先を比較してみた。

▲テンセントとアリババの投資(買収)先
(公開資料に基づきチャイトピ!作成)

テンセントは今までに国内外800社以上への投資を行っている。うち70社は上場しており、160社はユニコーン企業に成長した。テンセントの総裁・刘炽平氏は投資先に対してサービスとチームを重要視し、会社を支配する気はないと表明し、テンセントの投資戦略を示した。

テンセントと比較すると、アリババは投資先を最終的にグループ内の事業と統合させ、支配権を取得する目的がある。フードデリバリーの「eleme(餓了麼)」が代表例として挙げられる。2016年からアリババはelemeへの投資を開始させ、2017年にはさらに増資し筆頭株主となった、その後2018年にはelemeを買収し自社の口コミ事業「口碑」と統合させ、現地生活サービス子会社を創立した。

▲テンセントとアリババが共に投資した企業
(公開資料に基づきチャイトピ!作成)

また、テンセントとアリババが共に投資した企業も複数ある。動画サイトのbilibili、ソーシャルEC「RED(小紅書)」、配車サービス最大手DiDi、ショート動画の「快手(Kwai)」など有名企業の株主リストにテンセントとアリババが並列している。
elemeも以前はテンセントの投資も受けていたが、最終的にアリババに買収された。美団も当時アリババの投資を受けたが、途中で関係が悪化しアリババが大半の株を売却し撤退したのだ。その後テンセントが筆頭株主となり、美団はテンセント陣営に入った。
これからも中国のネットサービス分野においてのテンセントとアリババ両社による攻防戦が続きそうである。