今回も11月10日~17日の中国IT関連ニュースをまとめました。
Tik Tok、米事業売却期限が延長
米事業の売却を命じられた中国動画アプリ・Tik Tokの売却期限が延長された。
元々売却期限は11月12日であったが、対米外国投資委員会(CFIUS)が期限を15日延長することを認めたと中国メディアは報道。
また8月にトランプが、Tik Tokを中国政府に情報が流出する恐れがあるサービスとし、禁止措置として大統領令を出したが、こちらも米連邦地裁が一時差し止め命令を出している。
バイトダンスは、米ソフトウェア企業のオラクルと小売大手ウォルマートとの提携を米当局から承認されたが、新会社への出資割合などの条件をめぐる対立が続いている。
http://www.techweb.com.cn/it/2020-11-13/2811644.shtml
ファーウェイ、格安スマホブランド・honorを売却
前から噂されていたファーウェイの低価格スマホブランド・honor(オナー)の売却が正式に発表された。
売却先の「智信新」は今年9月に深セン市政府の国有資産管理委員会とファーウェイ製品の代理店や販売店によって設立されたIT会社である。ファーウェイは新会社へ出資しないことを表明している。
ハイエンド市場向けブランド・HUAWEIとは別に、2013年に設立したサブブランド・Honorは、若者向けに低価格のスマホを販売し、年間出荷台数が7000万台を超える人気ブランドに成長した。米政府の部品輸出禁止令の影響を受け苦境に陥っていたファーウェイのスマホ部門だが、今回の売却によりhonorは米国禁止令の対象から外されるのではないかという期待が寄せられている。
https://mp.weixin.qq.com/s/K5n3HPGFUjvDHtYN9QFnlw
京東ヘルスが上場ヒアリング通過
中国EC大手・京東傘下のヘルスケア子会社・京東ヘルス(京東健康)が上場ヒアリング通過を報道された。香港での上場がまた一歩進んだ。
京東ヘルスは6月30日の時点でアクティブユーザーを7250万人抱え、医薬品ECプラットフォームでは9000以上の第3者出店者を持っている。2017年~2019年の収益はそれぞれ56億元、82億元、108億元であった。
http://www.techweb.com.cn/finance/2020-11-16/2811748.shtml
iQIYIが会員料金値上げ
バイドゥ傘下の動画サイトiQIYI(愛奇芸)は11月16に、会員料金の値上げを発表した。月額19.8元から25元に調整した。
▲調整後のiQIYI会員プラン(チャイトピ!よりチャプチャー)
2020年Q3の決算によると、iQIYIが抱える会員数は1億480万人、会員サービスによる収益は40億元で前年同期比7%増加したが、36億元の赤字を出し、赤字経営の状態に代わりがない。コンテンツの購入や制作にかけるコストが大きく、収益源の柱である会員料金の値上げにより収益を増やす狙いだと見られる。
CEOである龚宇によると、料金値上げにより一時的に新規ユーザー数が減少する可能性はあるが、長期的な発展に影響はないという見解である。
http://www.techweb.com.cn/it/2020-11-16/2811756.shtml
中国政府がEC大手の独占行為禁止規則草案を発表
中国市場監督管理総局は11月10日に、ECプラットフォームに対して新たな規則草案を公開した。出店者に対して複数サイトでの販売を規制する「二者択一」などのEC大手による独占行為への制限強化である。その為アリババや京東などの複数のEC企業の株価が一時的に急落した。同規則の実施日については、国民の意見を募集した後正式に実施すると発表した。
http://www.techweb.com.cn/it/2020-11-12/2811285.shtml
拼多多がQ3決算で上場以来初の黒字達成
中国EC3位の拼多多(pinduoduo)が11月12日に2020年第三四半期の決算を発表した。
売上高は142億元で前年比89%増加し市場予想を上回った。純損失は7.8億元で前年比損失額が減少した。
また、Non-GAAPベースの純利益は4.6億元で、初めての黒字転換となった。決算発表を受け、拼多多の株価は2日間で約40%も上がった。
利用者数ではスマホアプリのMAUが6.434億人で前年比50%増加した。アリババの8億8100万人により一層近づいてきた。
http://www.techweb.com.cn/finance/2020-11-13/2811462.shtml
今週の中国ITニュースまとめはどうでしたか?
金曜日はテンセントやアリババなど中国主要IT企業のQ3決算のまとめ記事を公開する予定です。お楽しみに!