中国版TikTok「Douyin(抖音/ドウイン)」が最近、レストランなどの注文システムを導入した。ユーザーはレストランなどにある抖音のQRコードを読みとれば注文やクーポンの取得が可能になる。また地図サービスを利用すれば地図上のお店や活動、流行りを動画で見ることができ、動画上の商品などを直接購入することもできる。
一連の動きからして、douyinは今後、美团や饿了么(eleme)、口碑(アリババ傘下)などの現地生活関連サービスを展開する中国大手各社と市場シェアを競争することになる。
Douyinは2018年に試験的に現地生活関連サービスを開始させたが大きな成果をあげられず早々に撤退している。その後2020年からコロナ禍によりリアル店舗が打撃を受け、企業のdouyin出店が急増した事により、2020年12月にdouyinは万単位のチームを発足し、現地生活市場の開拓に専念した。そしてわずか2ヶ月で共同購入サービスを抖音に導入したのだ。
元々ショート動画アプリとして人気を集めたDouyinはその枠を超え、たくさんのサービスを兼ね備えている。Douyinの強みである巨大なトラフィックを活用すればサービスの効率化、コスト削減に繋がるだろう。
しかし一方で、美団らはすでに成熟したビジネスモデルとサービス体系をもちユーザー達のニーズに応え続けており、サービス利用を習慣させ、定着させているのが現状である。ショート動画プラットフォームの印象が強いDouyinが新サービスを展開していくためにはそんなユーザー達の習慣を変えていく必要があり時間を要するだろう。