中国物流大手SFエクスプレス(順豊速運)が2021年第1四半期の決算を発表した。純損失は9億8900万元(約164億円)に達し、前年同期の黒字9億元から一気に赤字へ転換した。

同時に同社の財務責任者であるウー・ウェイティング氏が「個人的な理由」により異動を行なったことも明らかになった。彼女はSFエクスプレスの言わば重鎮であり、2016年12月からSFホールディングスの取締役、副部長、最高財務責任者を務めてきた。彼女の異動が、市場を揺るがしたSFエクスプレスの巨額の損失と関連しているかは現在不明だが、SFエクスプレスはまだ後任の財務責任者を雇用していないのは極めて興味深い。

SFエクスプレスはすでに4月9日の時点で赤字の業績予想を発表しており、CEOである王衛氏が業績悪化について株主に謝罪した。これを受け同社の株価は急落。

損失の理由として新規事業への事前投資であると発表している。新規事業への投資増加により営業費用が40.44%増の395億元にのぼり、総売上高の426億元を猛追している。

1か月前に同社は2020通年決算で、1,500億元以上の収益、70億元以上の純利益を記録したことを発表していた。 その際の圧倒的な好成績が今、回突然の転じを見せ多くの人が驚愕した。

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