ブラインドボックス仕様でのフィギュア販売を起用し、若者の間で人気を集めたPOP Martをはじめ、中国ではブラインドボックスブームが起きている。
近頃、オンライン旅行サイト・同程旅行が航空券のブラインドボックスのキャンペーンイベントを行った。購入しないと、行き先がわからないという新鮮さが若者の人気を惹きつけ、キャンペーンの参加人数は1000万人を超え、SNSで話題になった。その後アリババ傘下の旅行サービス・飛猪(フリギー)、オンライン旅行大手の携程(Ctrip)も同様に、ブランドボックス仕様のチケット販売キャンペーンを展開した。
出発地だけを指定でき、100元(約1700円)以下の価格で行き先と日付のわからない航空券が購入可能。
中国の若者の間で「说走就走(思い切っていく)」という旅行スタイルが流行っているのだ。次世代の消費主力となる95後や00後の若者が旅行会社のターゲットとなっており、ブラインドボックス仕様による行き先の不透明性は、彼らの特徴に合わせたマーケティングだと見られる。
一方、イベントの参加人数がかなり多かったものの、購入後に行き先が辺鄙な場所であったり、出発時間が平日の夜中だったり、最終的にチケットをキャンセルし、料金の払い戻しを請求する人が多いようだ。
ブラインドボックス仕様の航空券は若者の注目を集めることに成功したが、今後の販売手法の1つとして長期的に展開するにはまだまだ課題が多い。