果物や青果、食料品を取り扱うECプラットフォームの「毎日優鮮(MissFresh)」が先週米ナスダックで上場を果たした。中国生鮮EC業界初めての上場会社として注目を集めたが、なんと初日の株価が25%下落した。市場は中国生鮮EC業界の発展を懸念しているようだ。
「毎日優鮮」のライバルである「叮咚買菜(dingdongmaicai)」も今週中に上場を予定していたが、「毎日優鮮」上場の市場反応を見て資金調達目標を引き下げたと報じられた。
新型コロナウイルスの感染拡大により、人々は在宅を余儀無くされ、果物や青果、お肉などの生鮮食品をネットで購入するようになった。その影響もあり生鮮EC業界はコロナの恩恵を受け急拡大し、新規の市場参入が相次ぎ、業界を過熱されたせた。そして2020年の市場規模は5兆元に達した。
「毎日優鮮」と「叮咚買菜」は激化した競争の中を勝ち上がった上位2社である。毎日優鮮が公開した資料によると、2018年から2020年までの売上はそれぞれ35億元、60億元、61億元であった。売上規模は拡大しているものの、赤字経営の状況は続いており、物流関連コストが赤字の要因になっている。毎日優鮮は配送エリアごとに「前置倉庫」と呼ばれる小型倉庫を設置しており、消費者がアプリで注文すると、最寄りの「前置倉庫」から配達してくれる。同社は16都市で631の小型倉庫を保有している。
中国生鮮食品EC市場が伸びているものの、2020年生鮮食品のEC化率は10%で、アパレルやコスメなどのカテゴリよりEC浸透率は低水準である。物流とサプライチェーンの効率が求められる生鮮食品EC業界では、黒字化への道のりはまだ遠いのだ。
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