動画サイトのビリビリ(bilibili)がアパレルブランドbosieに投資し、業界で話題となった。
Bosieは2018年に創立されたユニセックスファッションブランドで、男女共通のサイズとデザインを手頃な価格で提供し、若者の人気を博している。
このブランドは人気上昇中のため、今後も成長が見込まれてはいるが、ビリビリが展開している事業とあまりにも異なっており、投資する意図を理解できない人が多いだろう。
実は、ビリビリの投資先を見てみると、このような投資が他にもいくつかある。中国自動車メーカーGEELY傘下の電気自動車ブランドZEEKRや、中国三大キャリアの一つである「中国電信」にも投資しており、ビリビリのようなコンテンツ会社が自動車やキャリアに投資することは珍しいと言える。
ビリビリは他にも漢服(中国漢民族の伝統な服装)ブランドの「十三余」や、化粧品開発の「理然」、コーヒーブランドの「鹰集」に投資。社歴が短く、若者消費者をターゲットにしている、というのがこの3社の共通点だ。
調査会社のIT桔子によると、ビリビリは今まで少なくとも130社に投資しており、投資する分野は自身の事業と相関性が高い二次元関連から、ゲーム、旅行、EC、自動車など様々な分野へと拡大している。特に2016年以降は、投資会社数が増え、2021年の投資先はすでに39社となった。
チャイトピ!編集部より
ビリビリがアパレルブランドへ投資したと聞いて、誰もが不思議に思うだろう。Bosieというブランドが最近流行しているのは知っていたが、アパレルという関係のない分野への投資に驚きが隠せない。
さらに、ビリビリはずっと赤字経営を継続しており、投資できるほど余裕がない印象であった。しかし、調べてみると、6月30日まで同社は現金と現金同等物を276億元所有。どうりで活発に投資活動ができるわけである。
また、各分野に投資を行っている会社といえば、テンセントである。同社は、1,000以上の会社に投資し、もはや「投資会社」と言える程、各分野で影響力を高めている。投資を通して自社の地位を固めながら、投資によるたくさんの収益を獲得しているため、ビリビリもテンセントのような投資スタイルを学んでいるのかもしれない。