中国EVスタートアップ3社NIO(蔚来)、Xpeng(小鵬)、Li Auto(理想汽車)が10月の納車台数を公開。中国の電気自動車業界では売上高の他、納車台数を企業評価の指標にすることが多い。
・NIO 3,667台 前年比28%減
・Xpeng 10,138台 前年比233%増
・Li Auto 7,649台 前年比107%増
この新興EV3社の中では、NIOは以前から株価や納車台数などから見ても、業界トップだったが、今回の納車台数は過去1年間で最低納車台数を記録。あまりの台数急減が株価へも影響し、4%落下した。
それに比べ、Xpengの納車台数は前年より233%増の10,138台で3社の中で最も高い。 また、新興EV 3社より比較的下位だった哪吒汽車と威马汽車の10月納車台数はそれぞれ8,107、5,025台と、NIOを超過。特に哪吒汽車の1~10月の納車台数は、前年より398%増加しており、成長の勢いが著しい。
この結果に対し、NIOは「10月はお客さんからの注文数は過去最高であった。しかし、生産ラインの改造のため、納車が注文に追いついていない」と、お客さんが納車を待っている状態であることを説明。
また、半導体チップの世界的な供給不足も自動車メーカー納車台数に影響しているようだ。実際にNIOは10月だけでなく、8月にもチップ供給不足で納車台数が7月より急減している。
チャイトピ!編集部より
中国電気自動車業界では、NIO、Xpeng、Li Autoが同じく上場を果たしたスタートアップとして、以前からよくメディアで比較される。3社とも数多いEVスタートアップから勝ち上がり、さらに中国政府の補助金削減による資金難の苦境から生き残ってきた。
最近では、他の2社よりNIOの勢いが少し衰え、さらに哪吒汽車など下位だったスタートアップの成長も目立ってきた。今後、中国のEV業界の勢力変化が注目されるだろう。