中国のEC市場は近年、大きな変化が起きている。
アリババやJD(京東)が代表とする総合ECプラットフォームが依然として市場シェアの大半を占めているが、douyin(中国版Tik Tok)や快手(kuaishou)などのショート動画アプリがライブコマース事業を牽引。成長が鈍化している中国EC市場では、大きな注目を浴びていた。
また、これらの第二階級として存在するSuning(蘇寧)や、VIPSHOP(唯品会)も一定のシェアを占めるのが以前までの状況であった。
しかし、直近3、4年では、ライブコマースの台頭により、第二階級に位置するサイトが一変。大手サイトにも様々な内部変化が起き、改めてEC各社を認識する必要があるようだ。
今回の記事では、最新データをもとに、その変化と現在の各プラットフォームのポジショニングなどについて分析する。
2019年と2021年中国のEC市場シェアを見てみると、douyinと快手などライブコマースプラットフォームはシェアを拡大。第3位であるpinduoduo(拼多多)の成長も著しい。もちろん、割合からみると、アリババが依然として5割以上のシェアを占めているが、その絶対的地位も揺るがされているようだ。
また、以前トップ5位に入ったSuningやVIPSHOPは、ライブコマースプラットフォームのシェア拡大により、トップ5位から転落。他にも当時新勢力として期待されていたyunji(雲集)などのプラットフォームはこの過酷な競争の末、ランキングから姿を消した。
このように今の中国EC市場は、アリババ、JD、pinduoduo、douyin、快手の5社が支配している状態である。以下、この5社についてまとめたものを記載する。
■アリババ
アリババは中国EC分野の先駆者であり、ピーク時は中国EC市場で8割以上のシェアを占めていた。
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